ドレミのそもそも論!⑥ ~#と♭と♮と~
- ① ~全音と半音~
- ② ~ドレミの選び方~
- ③ ~メジャースケール~
- ④ ~F#とG♭、C#、C♭~
- ⑤ ~キーと五線譜~
- ⑥ ~#と♭と♮と~
さて、これまで12種類のメジャーキーについて見てきました。
1曲で7音だけしか使わない、という事実。しかしそれは、あくまで大枠としての話です。
例えば、Cメジャーだけど、黒鍵をちょっとアクセントで弾いてみる、ということは普通にありえます。
そんな時は、個別に#や♭、そして♮を使って表記します。
①のように、Cメジャーないし、#で書くキーは、#で。
②のように、♭で書くキーは♭で、表記を統一します。
①と②は同じ音階ですが、書き方は異なるのです。もう少し見ておきましょう。
③では、Gという音を使いたいのですが、すでに#がついているため、♮で戻しています。
④では、Aという音を使いたいのですが、すでに♭がついているため、♮で戻しています。
③と④も同じ音階ですが、♮の役割が違いますね。③の♮は、シャープを取るので半音下げる、④の♮は、フラットを取るので半音上げる、という操作になっています。
最後に、前々回で触れた、G♭メジャーの問題を確認しましょう。
①は、Cに見えますが、これはC♭、つまりBなんです。
Bに見える②には、また♭がついているので、B♭です。ここでもし、「B♭とB」を五線譜上に書こうとすると…、
困ってしまいます。①がB、とは言わずにC♭、という書き方は、7音をピッタリ収める五線譜上において、理にかなった表記なのです。
③のように、Cを使いたいときは、単に♮をつけるだけで済みますね。
(終)